
「商いと都市:都市生活を支えた小売市場」
講師:和田蕗(岐阜工業高等専門学校建築学科・助教)
日時:2025年10月20日(月) 18:00〜19:30
会場:京都大学 linkhub@(本部構内・国際科学イノベーション棟東館1階)
※要参加申込:フォーム+会場詳細 https://forms.gle/Yf6ZvdrPBZbi7hUL8
商いのあり方の変化は、人々の生活をも変化させる。
19世紀末、都市化が進んだヨーロッパやアメリカなどでは衛生環境の改善や食料品の安定供給を目的に、屋根付きの小売市場の設置が求められ、その開設が進んだ。日本でも、米騒動を契機に大正7年(1918)に小売市場が誕生し、伝統的な商習慣から現金・持ち帰り制へと転換する契機となった。その後、小売市場は日本全国に拡大するのだが、そこにはさまざまな思惑をもった開設主体が存在し、小売販売とどまらない活動が展開した。
近代以降、我々の生活環境はどのように形づくられてきたのか、日本の小売市場の成立過程を事例に商いの場から考えてみたい。